介護業界で働く人の中には、正社員になれるからという理由で安易に就職を決める人が少なくありません。介護職員初任者研修などの資格を取得してアルバイトや派遣社員から昇格する人もいるでしょう。
高齢化社会を迎えている現在は雇用環境が安定しているので、仕事自体が無くなる心配が無い点も正社員を目指すメリットと言えるでしょう。また、年齢が50代であっても、体力や事務処理能力に自信があれば正社員として採用されることから、年齢に関わらず意欲的な人材が幅広く求められていることが分かります。
同じ職場で働く派遣社員やアルバイト・パートとは異なり、施設内でのレクリエーションだけでなく、イベントの企画運営やケアマネージャーとのミーティングまで、幅広い仕事が存在します。
介護施設での仕事に事務処理能力が必要となる理由としては、各種入所者のケアを主に行ないながらも素早く事務の仕事を処理できることが求められているからです。このような点からも、就職前に抱くイメージよりも遥かに忙しい仕事だということが分かるでしょう。
また、介護業界で特に正社員が必要とされる一番の理由は夜勤勤務にかかる負担を軽減するためです。パートやアルバイトのみに夜勤をさせる訳には行かないので、常に適切な判断ができる社員の常駐が求められています。介護施設で働くスタッフ全体のうち、夜勤ができるスタッフの数は少なくなりがちなため、必然的に一人あたりの夜勤勤務が増え、一部のスタッフへ負担が増えてしまいます。
介護業界に入る前に夜勤を経験して慣れていれば問題ありませんが、未経験の人にとって夜勤は体力勝負の仕事と感じることはあるかも知れません。しかし、施設側にとって年齢や経験の差はあまり重要なことではなく、やる気と覚悟を持って働けることが何より重視している点と言えるでしょう。